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国内・海外市場動向
小型ドローンと画像解析技術の活用で
「狭い・暗い・危険」な設備点検業務を効率化
株式会社Liberaware(リベラウェア)

ウィズ/アフターコロナ時代に備える中小企業のDX
(デジタルトランスフォーメーション)を考える


自社で開発した小型特殊ドローンと画像解析技術の活用により、主に製造業、建設業の生産性向上、安全性向上に資する事業を展開している
2016年創業の株式会社Liberaware(本社 千葉市)。

サービスの形も進化しつつあり、さまざまな企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に
貢献できる手応えを感じています。

数少ない「純国産ドローン」を自社で開発・製造

代表取締役CEOの閔弘圭 氏。手にしているのが同社のドローン

「狭くて暗くて危険なところ専用ドローンと呼んでいます」。Liberawareが設計・開発・製造を行うドローン「IBIS(アイビス)」をそう紹介してくれたのは、事業戦略室の北川祐介氏です。フレームはもちろん、バッテリー、プロペラ、モーター、カメラから頭脳に当たるフライトコントローラーに至るまで自社で開発。「数少ない純国産ドローン」でもあると胸を張ります。

同社が設計・開発・製造を行うドローン「IBIS(アイビス)」

同社のドローンは小さく、軽いのが特徴。サイズは長い辺でも20センチに満たず、カメラ、LED照明、バッテリーも含んだ総重量は185グラム。日本電産株式会社と共同で開発した強力な防塵構造のモーターと、粉塵を巻き上げにくいよう揚力を高めたプロペラ、暗闇の空間でも鮮明に撮影できる超高感度カメラが特にこだわりをもって開発した部分です。

もともと、千葉工業大学でロボットを研究していた閔弘圭(ミン ホンキュ)社長が研究室の先輩と後輩で立ち上げたエンジニア集団である同社。社員25名を擁する現在でも、コーポレート部門を除くほとんどの社員がエンジニアです。

設備点検から画像解析まで一気通貫で提供

事業の柱は3つ。1つ目はインフラ設備点検、2つ目は自動パトロール、3つ目は画像解析・編集です。

煙突内部の点検の様子

1つ目のインフラ設備点検は、煙突、配管やボイラーなどの内部点検で、製鉄会社、電力会社、石油コンビナートが取引先業種のトップ3。これまで足場を組んだりロープでぶら下がったりするなどの危険を冒して人が入り、目視で紙ベースによるチェックを行っていた現場をドローンで点検することにより、安全性やコストパフォーマンスを飛躍的に高めることができました。

2つ目の自動パトロールは、工場内の計器メーターのチェック業務やサーバールーム監視、倉庫内の在庫管理など、1日に同じルートを何度も行かなければならないような業務の効率化です。GPSが入らないような屋内環境でも自律飛行させることができる技術に力を入れています。

3つ目の画像解析・編集は設備点検の際に撮影してきた複数の動画を3D化、さらに展開した二次元画像化する技術です。これによって点検者は動画を最初から最後まで見ることなく画像で確認でき、経年変化の比較もしやすくなります。将来的にはAIが不具合箇所を検知し、補修が必要なのか経過観察でいいのかという判断をするところまでの仕組みを作り上げたいと言います。

クラウドサービスも含む定額レンタルプランにこだわる理由

同社のユニークさは事業内容そのものに止まらず、サービスの提供方法にもあります。ドローン本体の売り切り型ではなく、映像を加工するクラウドアプリ使用料や操作講習会の受講料も含む定額会員制レンタルプランとして提供しているのです。

サイロ内点検の様子

「かなりシビアな場所を運転しますので、購入したドローンだと『壊したらどうしよう』という気持ちが働き、うまく操縦できないことが考えられます。我々はそれを払拭したくて、いわば『壊し放題サービス』とでも言うべきプランとしてレンタルにこだわりました」

「お客様に、壊すことを恐れずどんどん使ってもらいたい。レンタルだったら、壊したら新しいドローンを送ればいいのだから安心して使っていただける」と言います。

また会員企業になれば、毎月開催している操作講習会に参加し放題にしたのも、取引先に安心してもらいたいのが理由で、通常は数十万円の費用がかかる一般の講習を受けて社内にドローンパイロットを育てても、異動などの理由で無駄になったり、受講する社員の人数が多くて企業の負担が大きくなったりするのを避けられるようにとの配慮からです。

2020年10月からは、ドローンが撮影した映像を解析・編集し、3D化や二次元画像化し放題にクラウドサービスを進化させました。

世界一、狭くて暗くて危険な設備の映像を保有する企業を目指して

ドローンによる動画撮影、その動画の映像処理(3D化、点群化、オルソ画像化等)、そしてAIによる異常箇所の自動検知。この3つのステップで、さまざまな企業のDX化に貢献できると北川氏は言います。目指すところは「狭くて暗くて危険な設備の映像を世界一保有する企業」です。

「我々は狭くて暗くて危険な設備の映像を世界一多く保有することによって、より正確に異常箇所を検出したり、設備の修繕計画をアドバイスしたり、そういったところまでお手伝いできるような企業になれるよう取り組んでいきたいと思っています」

ただ、これまでの同社の点検業務受託実績を見ると、製鉄会社、電力会社、建設会社、石油化学コンビナート、鉄道会社、セメントメーカー、ごみ焼却施設など重厚な業種が並んでいます。もっと小さなサイズの企業のDXに貢献できるとすればどういう部分かを北川氏に伺ってみました。

「事業の柱の2つ目で述べた自動パトロールのサービスに関しては、中小企業にも導入しやすくなると思います。例えば2020年3月に、千葉県船橋市・西図書館の『AI蔵書点検システム』試験導入において弊社のドローンを自動巡回させて自動撮影を行う実験をしました」

他にも、倉庫にドローンを導入して人のいなくなった夜間に自動飛行しデータを収集、在庫管理を行うなどの使い方が考えられる、と北川氏。現在、目視で紙に書きながら行っているとすれば、点検の自動化・データのデジタル化で業務の効率化に貢献できるでしょう。

映像処理によりサイロ内の壁面を一枚の二次元画像に

社名のLiberawareのLiberaは自由という意味。wareにはハードウエア、ソフトウエアの両方の意味があり、awareには気づきという意味を込められています。問題に気づき、自由な発想で、ハードウエアとソフトウエアの観点から解決する。同社の生み出すサービスで、多くの企業のDX化が劇的に進化する未来はすぐそこに来ているに違いありません。

FROM J-GoodTech

ドローンといえば空を高く飛ぶものだというイメージしか持っていなかったので、
同社の「狭くて暗くて危険なところ専用ドローン」という発想とその実現のための技術的なこだわりに舌を巻きました。
「自動パトロール」機能は巡回や点検などのルーティンの作業を自動化してくれるので、
取り入れることで余った人員をもっと創造的な業務に配置することができるようになります。
これもDXによる恩恵のひとつと言えるでしょう。

今後もジェグテックでは、そのような技術力や卓越したサービスを有する中小企業に焦点をあて、
より多くの企業の目に触れるような活動を促進していきたいと考えております。

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