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国内・海外市場動向
ウィズ/アフターコロナ時代に備える中小企業のDX
(デジタルトランスフォーメーション)を考える

先が予測できない時代と言われて久しい世の中ですが、2020年の新型コロナウイルス禍がその傾向に拍車をかけ、
どの企業も否応なく変化することを余儀なくされています。

そこでクローズアップされているのがDX (デジタルトランスフォーメーション)。
ウィズ/アフターコロナ時代に向けて中小企業のDXを加速させるにはどうしたらよいのでしょうか。

優れた顧客体験をデジタルで実現するDX

新型コロナウイルス感染症は、テレワークに代表されるように、私たちの働き方、コミュニケーション、考え方、その共有方法までをも根本的に変えてしまいました。同時に、事業価値、顧客との対話、ビジネスプロセスの多くを考え直す機会になったともいえるでしょう。

そこで加速させていきたいのがDX (デジタルトランスフォーメーション)です。これまで、必要だと言われながら遅々として導入が進まなかったという企業も多いのではないでしょうか。

経済産業省が2018年12月に発表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」によると、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

参考URL:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004.html

単にIT機器やサービスを導入するだけではなく、業務そのものを変化させ、業績に繋げていくという結果までを含めてDXであるということが大きなポイントです。

それでは、ウィズ/アフターコロナと言われるこれからの時代に必要なDXとはどんなものでしょうか。中堅・中小企業向けデザイン思考DX(デジタルトランスフォーメーション)講座を主催するデジタルサーフ株式会社代表取締役の飯盛豊氏は、「それは『どうしたら、優れた顧客体験をデジタルで実現できるか』というシンプルな問いだ」、と言います。

そのためにどうすることが必要かを考える前に、まずは中小企業でDXが加速しない理由から考えてみましょう。

中小企業でDXが加速しない理由とは

独立行政法人情報処理推進機構の「中小規模製造業の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)のための事例調査報告書」によると、製造業のDXが加速しない理由として以下の5つを挙げています。

参考URL:https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/20200720.html

1.DX以前の問題として、マインドセット・企業文化の「変化への抵抗」や「危機感の希薄さ」の壁が大きく立ちはだかる

2.まだ、製品・サービスを変革する上で「作り手がいいと思うものを作る」提供側視点が競争優位性だと考えている

3.経営層のデジタルがもたらす変革への理解と認識やIT活用に対する見識が明らかに不足している

4.そもそも先端IT人材がいない

5.企業間連携の壁が存在する

このうち、製造業に限らずすべての業種に共通することとして、特に重要なのは1と2だと飯盛氏は言います。

「1に関しては、これまでのやり方への固執や属人化した技術をよしとする風土が根強いという問題です。また、これは日本企業の良さでもあるのですが、丁寧で品質を重視するやり方が、逆にスピードを重視するDXの抵抗勢力となってしまっています。また、2に関しては顧客ニーズを理解せず、企業都合で事業やプロダクトが生み出されていることです。これは、ケースとしては非常に多いですね」

DXを進めていくに当たっては、変化を受け入れるマインドセットと、顧客ニーズへの理解が必要だと言えそうです。

企業の方向性を描くために必要な「デザイン思考」

飯盛氏は、中小企業でDXが加速しない理由をひとことで言うと「ウィズコロナ時代、アフターコロナ時代に向けた企業の方向性が描けていないから」だと分析しています。

「DXを検討しようとなったら、いきなりAIやビッグデータを使いましょう、クラウドやIoTを導入しましょうというように、この技術を使ってどういう風に活かそうかという発想になりやすい。しかし、順序が違います。

日本の中小企業には、今まで自分達が長年大切にしてきた理念があるはずです。今一度、自社の原点である理念を見つめ直し、自社の事業は誰のどんな問題を解決し、それによって社会にどんな価値をもたらすことができるのか、と改めて『問い直してみる』ことです。その上で、『どうしたら、優れた顧客体験をデジタルで実現できるか?』と考えるということです」

そんなマインドセットを学び、実装するのに有効なのが、人間中心視点で発想する「デザイン思考」だと飯盛氏は言います。

「デザイン思考とは、会社視点・会社都合の事業や製品、サービスを生み出すのではなく、顧客のニーズを深く理解し、顧客も気がつかない本質的なニーズを見つけ、解決策を導き出すというプロセスのこと。複雑で多様化し、非連続な未来をデザインすることが必要になっている今こそ有効な考え方です」

この連載では、実際にDXに取り組んでいる企業の事例を通して、ウィズ/アフターコロナ時代に必要なマインドセットのあり方や顧客ニーズの探り方、イノベーションを起こす人材やそれを支える企業文化などについて見ていきます。

幅広く事業展開を目指す企業の方は、
ぜひジェグテックをご活用ください。

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