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国内・海外市場動向
ものづくり中小企業が航空宇宙市場を目指すメリットとは

〜「ジェグテック」が航空宇宙産業のマッチングイベントに密着〜

ジェグテックでは皆様の販路開拓・新市場への挑戦をお手伝いするため、
サイト上でのマッチング機会の創出とともに、商談会などのリアルなイベントにも積極的に連携しています。

その中で、2019年11月に経済産業省関東経済産業局と共催した「航空宇宙産業ビジネスマッチング事業」について、
航空宇宙産業の特色や、進出するメリットを関東経済産業局や商談会に参加企業の声を交えてお届けいたします。

航空宇宙産業がこれからも期待を集める4つの特色

まず、ものづくり中小企業が航空宇宙産業に進出するメリットについて、関東経済産業局に伺いました。同局の担当者によると、航空宇宙産業には高い成長性があり、中小企業が進出すべき4つのポイントがあるといいます。

①年率約5パーセントで成長が見込まれる成長産業
世界の民間航空機市場は、旅客需要の伸びに伴って拡大。日本国内の航空機関連製品の生産額も2017年の約1.8兆円から、30年には3兆円超へと増加が期待される。

②長期・安定的な取引の継続
民間航空旅客機の退役・買い換えサイクルは20〜30年程度。長期供給契約に基づく事業の安定化が期待できる。

③技術力を発揮できる高付加価値製品分野
航空機産業で生きる日本の高い技術力は、他の産業分野への応用など波及効果も大きい。さらに「航空機」が企業イメージをアップさせ、人材確保にもプラスとなる。

④フロンティア・開拓余地のある宇宙産業
宇宙産業でも世界の市場規模は毎年拡大し、17年の売上額は前年比3%増の2,686億ドル。そこで国内の宇宙産業市場も30年には現状から倍増の2.3〜2.5兆円規模を目指し、国も諸施策を講じている。

こうした背景のもと、関東経済産業局ではサプライチェーンの強化策の一環として「航空宇宙産業ビジネスマッチング事業」を実施しています。19年度で5回目を数える本事業では、これまでよりも製品のカテゴリーを増やし、対象バイヤー(航空宇宙関連の大手メーカー・商社)の範囲を拡大。多様化するニーズに応え、航空宇宙産業以外からのサプライヤー(中小企業)の参加を促すため、初めて中小機構の運営する「ジェグテック」との連携が実現しました。

容易には得がたい面談の機会が実現

参加したサプライヤーのうち、大手商社と商談をした大志工業株式会社にお話を伺いました。同社は東京都大田区で50余年の歴史をもつ、精密部品の切削加工、装置・冶工具の製作会社。
大志工業のご担当者は航空宇宙産業で新規顧客を獲得する難しさを次のように話します。「これまでも航空宇宙分野での経験はあります。他の分野なら、お客様企業内で他部門の新たな仕事を紹介していたただけることも多いのですが、航空宇宙分野ではそれが難しいようです」。

また、未参入の企業が「航空宇宙」と聞くと、求められる技術水準の高さを懸念するかもしれませんが、すでに多くの日本企業の技術が航空宇宙産業に貢献していることは確かです。同社のご担当者も、「品質水準の要求は、医療や半導体やインフラ系の仕事と比べ、航空宇宙が突出して高いわけではないように感じる」と決して高度すぎる要求がある訳ではないことを教えてくれました。

ヒアリングシーン
バイヤーとの面談終了後にヒアリング

「面談の結果、今後もバイヤーと連絡をとれることになった」という大志工業。商談の結果、新規開拓を目指す同社にとって、新たなドアが開かれたといえます。

「このような商談会の場では、当社が独自に営業しても容易には実現しないバイヤーとの面談の機会を得ることができます。展示会と違って先方のニーズが前もって分かり、こちらのアピール内容を事前に準備できることもメリットですね」と、商談会に参加して感じたメリットについても教えていただきました。

無料で参加できることも魅力

次に大阪府高槻市にある株式会社大北製作所にお話を伺いました。
同社は自動車や航空機に利用される特殊用途の電池ケースを製作しています。航空宇宙分野の品質管理システムの国際規格、JISQ9100の認証も取得済みで、航空宇宙産業に注力する理由を、ご担当者はこう話します。
「航空宇宙分野では各工程で高度な品質管理システムの整備が要求されます。それでいて小ロットとなると、対応できるサプライヤーは限られるでしょう。そこに当社の優位性があると思っています。また、航空機の電池の載せ替えに伴って納入が続き、その機種が飛び続ける間、転注もない。これもメリットを感じている点です」。

大北製作所の製作する電池ケース
大北製作所の製作する電池ケース

同社の強みは特殊用途の電池ケースを溶接とプレスで組み合わせて製作できることです。航空宇宙産業などの需要は小ロットであるため、金型にかかるコストが不要になることは同社が顧客に対し提供する大きなメリットの一つといえます。
しかし、今回の面談では、バイヤー側の希望する製造方法が、金型による深絞り加工で、同社の得意とする加工方法とは異なるものでした。
「それでも当社の工法を説明すると、非常に感心してくださいました。今回公開されたニーズ以外ではマッチする可能性があり、今後の新しい製品にも活用できそうとの評価をいただきました。これまでの当社の経験では、5年経ってお話が具体化した例もあり、そのきっかけをつくる面談を行政が主催し、無料で機会提供されるのは助かりますね」と、商談会を振り返ってお話しいただきました。

ビジネスマッチングにバイヤーからも高い評価

続いてバイヤー側のお声として民間航空機の室内装備品に携わるTHK株式会社にお話しを伺いました。

「取引先から、製品については、全品検査をすることや工程別検査票を10年間保管することなどといった要請があります。納期が当初予定より短くなる案件もありますし、それでも対応可能なサプライヤーさんなら心強いですね」と航空機向けの製品の品質管理や納期の面で対応できるサプライヤーを探しているとのことでした。

また、航空機の室内装備品は要求精度がそれほど高くない半面、コスト面の要求との折り合いがポイントになるとのこと。

「今回の商談会で継続的に取引ができそうな先が見つかりました。行政主催なので、身元のしっかりしたサプライヤーさんとお会いできて安心ですし、商談を通じ先方のホームページだけではわからない情報も多々いただけます。将来への考えもうかがえて、有意義でした。事前のニーズ公開と提案書の選考を通じ、事前に相互理解した上で商談できるので、展示会より『打率アップ』も期待できますね」と今回の商談会に参加して感じたメリットもお伺いできました。

ヒアリングシーン
サプライヤーとの面談終了後にヒアリング

関東経済産業局が全参加バイヤーに実施した事後アンケートでも、「今後取引につながることが期待できる」との回答が52.5%。サプライチェーンの強化について、「大変役立つ」との回答が38.5%、「ある程度役立つ」との回答が61.5%と、高い評価を受け、今後さらなる広がりをみせていくことが期待される結果を得ることができました。

経済産業省関東経済産業局、中小機構では今後も「航空宇宙ビジネスマッチング」や「ジェグテック」を通じたモノづくり中小企業の皆様の航空宇宙産業への進出をお手伝いして参ります。

幅広く事業展開を目指す企業の方は、
ぜひジェグテックをご活用ください。

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