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マッチング成功事例

マッチング成功の鍵は、
目的と役割分担の明確化(前編)

C.C. AUTOPART CO., LTD. 社長 ブンラート・チョデチョイ氏

ABOUT COMPANY

タイ経済がどん底に突き落とされた1997年のアジア通貨危機。
同業他社が次々に廃業に追い込まれる中、C.C. AUTOPART CO., LTD.も倒産寸前に陥ります。
起死回生の一手は、OEM生産からの脱却。ピンチをチャンスに変え、新しいチャレンジにも臆さず飛び込む同社の姿勢が、
島根県にある企業との出会いにつながりました。
そうした話題を中心に、社長ブンラート・チョデチョイ氏に伺ったお話を、前編後編にわたりお送りします。

1997年のアジア通貨危機で倒産寸前に「ピンチをチャンスに変える」復活劇。

1997年、それまで好調だったタイ経済がどん底に突き落とされました。原因はアジア通貨危機。多くの企業が経営破綻に追い込まれる中、一時は倒産寸前まで追い詰められながらも不死鳥のようによみがえった企業もあります。未曾有の危機をバネに事業を見直し、新規事業のベースを整え、成長の礎を築いたC.C. AUTOPARTです。「ピンチをチャンスに変える」を地で行き、鮮やかな復活劇を成し遂げた同社の設立は1990年。日本の大手自動車メーカーのOEMパーツや部品を手掛けてきた同社社長のブンラート・チョデチョイさんは、通貨危機をこう振り返ります。

「1996年には月間3,000万バーツあった売上が翌年の11月にはわずか30万バーツに減りました。1997年から2000年まで仕事はまったくなく、ほとんど死にかけてましてたね。周囲の同業他社企業も200社ほど倒産しました」。追い打ちをかけたのが、通貨危機の1ヶ月前に建てたばかりの工場です。銀行からの借入金は7,000万バーツ。原料として調達した日本の銅は為替レートの急激な変動により負担が増え、借金の総額は約8,000万バーツにも膨れ上がりました。

社長 ブンラート・チョデチョイ氏
社長 ブンラート・チョデチョイ氏

「サプライヤーへの支払いは運転資金で賄ったものの、銀行に返すお金はまったくない。いったんは資産をすべて銀行に譲ろうとしましたが、当時のタイの法律では銀行が借金返済の代わり工場や製品、土地などの資産を譲り受けることが認められていませんでした。結局、資産譲渡は白紙。銀行にはとにかく返済を待ってもらいました」。仕事はない、お金もない、返す見込みもない。八方ふさがりの状態からいかにしてC.C. AUTOPARTは息を吹き返したのでしょう。

ブンラートさんはいまこそ事業を見直そうとタイ工業省産業振興局が主催する事業者育成プログラムに参加。マーケティングや生産、規格、メンテナンスについて1年間学びました。OEM専業だった事業から脱却を図り、自社オリジナルの製品に挑戦するためです。「OEMだけだと切られたら終わり。オリジナル製品があればマーケティングで売り続けられる。事業者育成プログラムはそのための学びですね」。そして着目したのが医療機器です。自動車のエンジン部品を作っている同社には高精度なモノづくりの技術があり、認知度もあります。精度を求められる医療機器なら得意分野を生活かせるはずだと考え、まずは歯科医院で利用する機器のメンテナンス業を開始。ここからC.C. AUTOPARTの快進撃が始まりました。

丁寧なメンテナンスで評判を呼び、新たなOEM生産もスタート。

「メンテナンスの延長線としてオーバーホールも手掛けると新品同様になると評判になり、どんどん仕事が増えていきました。各メーカーの電子基板や設計にも詳しくなり、ノウハウも蓄積できたところで、3,000~1万バーツで買い取ってきた中古品に自社のオリジナルの電子回路を入れて転売したら、10万バーツぐらいで売れた。ようやく銀行にも返済ができるようになりました」。
毎月5万~20万バーツの返済を続けること3年。2010年にタイの自動車業界が蘇ります。各社の生産台数が一気に増え、部品メーカーへの発注が復活したその頃には、C.C. AUTOPARTは各メーカーの強みや弱みを把握し、それぞれの良い点をかけ合わせた電子基板やメカニックを実現できる企業へと変貌を遂げていました。銀行からの借金も、2010年には有利な条件で他の銀行へ借り換えを行い、2015年にはすべての借金の返済にこぎつけています。

メンテナンスから始まった医療機器分野における自社製品も着実に増え、現在、C.C. AUTOPARTが生産しているのは38のプロダクト。スケルトンの状態からクリニックを一軒オープンできるだけの製品をラインナップしています。同社の技術力の高さを象徴する製品の1つが、移動可能な歯科医院用の椅子です。

「他社のモバイル椅子は患者さんの足がついてしまいますが、弊社のものは足がつかない。頭の部分もモーターで上下できます。医療費の予算が少ない地方の自治体のほか、陸軍からもモバイルデンタルユニットとして受注がありますよ。陸軍仕様の椅子は森の中や砂の中でも使えて、60メートルの上空から落としても壊れない。自慢の製品です」。

ある日本企業向けの農業用機械のOEM生産もスタート。現在、事業は産業用機械、医療機器、OEMパーツ、農業用機械の4つで構成され、いずれも好調に推移していますが、中でも注目すべきは2年前から生産と販売を開始した液体と固体の分離装置でしょう。島根県のK社が開発した装置です。

こうした液固分離装置はフィルターや凝縮剤を使用するタイプが一般的ですが、この装置はどちらも必要なし。構造がシンプルでメンテナンスも容易でありながら、目詰まりすることなく洗浄排水や廃液・破砕機排水、残飯処理などに高い効果を発揮するため、工場や病院、給食センター、レストランのセントラルキッチンで利用されています。駆動は小型モーターだけなのでコストを抑えられるのも大きなメリット。同じような効果がある機械はタイでも販売されていますが、あまり利用が進んでいません。分離器のコストが高くオペレーションにも多大なコストが発生するため、外部の立入検査がある時しか稼働させないという工場が多いからです。「逆に言えば、ランニングコストが安い機械であればポテンシャルがあるということ。ひと目見て、これは絶対良い機械だ、タイにも役立つと直感しました」。

C.C. AUTOPART CO., LTD.のマッチング成功事例(後編)ブンラートさんと液固分離装置の出会いを見る

幅広く事業展開を目指す企業の方は、
ぜひジェグテックをご活用ください。

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